愛は いつでもそこにあるだわら。目に見えないだけで。

中国人について思うこと

新春初売りの買占めが酷すぎる件:オレ的ゲーム速報@刃 10 1/2
転売屋が初売り商品を買占めし、ゴミを放置してお帰りになる一部始終 : はちま起稿 10 1/3
 マナーとか道徳とか「和から外れた行為」として転売しねよとは思うけれど、そこに儲ける仕組みがあれば利用するという姿勢は見習うものがあるんじゃないかとも思う。
転売やってる人全般に言えるかな。


(1987年中国、鄭州の駅前広場で人々の群れの中で腰を下ろす。男が近くに座り、汚いガソリンを入れるようなボトルから洗面器に水を入れ、「顔洗い 4円」と書いたダンボールの切れ端を地面に置いた)

 「これは何ですか?」
 「顔洗いだよ。駅の便所は遠いから、顔を洗いたい人がいるはずだ」
 えー?こんな商売ありなのか?洗面器はうちにあったものだろうし。水は駅からくんできた、いわば国営の水である。ボトルもどこかから拾ってきたみたい。投資資金はゼロである。
 おそらく男は、この膨大な数の人間が行き来する駅で、いま俺にできる商売は何なのか、と必死で考えたのだろう。そして元手がまったく要らないこの商売を思いついた。いつかは駅の警備員が来て排除されるかもしれないが、その時はまた別の場所へ移動すればいいだけのこと。そして少し金が貯まったら、もう少し利益率の高い商売をまた考える。そうやって少しずつ商売を大きくしていく。
 これが、経済が自由になるということか。これが、改革開放政策ということか。
 負けた、と私は思った。この並々ならぬ意欲を中国じゅうの人々が持ち始めたら、好景気の影響で脳みそがふにゃふにゃになり、脅威の円高を自国の威信と勘違いして、世界を安く旅することしか考えていない、自分のような日本人学生が太刀打ちできるはずがない。
「愚か者、中国をゆく」P281

「転売」に関しては 非難するだけじゃ国民性とかも手伝って止まることはないだろうし、店側がちゃんと一人一個とか防止策徹底しないといけないんだろうなあと思うけど、そういう話とは別に
日本が「追いつけ追い越せ」で躍起になっていた時代の気迫というかそういう信念みたいなものが今の日本にはなくて、のほほんとしてたら外から来たガツガツした人たちにどんどん食い物にされて追い越されてしまうんじゃないかと考えたりした。



Amazon:愚か者、中国をゆく (光文社新書)
ただ80年代の中国を20代女の筆者が旅した時の話だけど、この人の文章は退屈しなくて面白い。