愛は いつでもそこにあるだわら。目に見えないだけで。

【ネタバレ】万能鑑定士Qの事件簿3アンチ感想

Amazon:万能鑑定士Qの事件簿


落ち目の音楽プロデューサーがスマトラ島沖地震被災地で慈善を装ってノロウイルスを集め、信者を使ってレンタルしたCDに付けてレンタルショップをつぶして自分のアーティストを売り込もうという流れ。
他にもモスキート音とか絡んできたけど大筋はそんな感じ。


そこが焦点ではないのだろうけど、密輸のくだりが「知り合いの医者は口が堅い」でさらっと流されているのが気になる。鑑定や位置特定にはこじつけが過ぎるにしても理詰めで攻めるのに。
ウイスキーのスペルが違います。偽物です」
「ハンドバッグの型番が製造場所によって違うのににこれは全部TFです。取っ手も丸いです。偽物です」
みたいなのをガーッと言うくせに、密輸に関しては
「俺は足がつかない。知り合いの医者も口が堅い」
で実現が難しそうなルートをさらっと「これで説明したからアリ」ってなってるのが違和感あった。



2011/8/2

万能鑑定士Qというシリーズは、恐らく角川がやっている大学生以上のラノベファン(+元ラノベファン)層を狙ったマーケティング戦略の一つだろう。心霊探偵八雲シリーズだとか、(略)似たような層向けのラノベっぽいシリーズが刊行されている。
セメタリープライム : 万能鑑定士Qを読んで2010/6/27

同じく1巻+2巻セットの内容にイラッとした感想を読むと嬉しい。


 心霊探偵八雲は表紙買いしてしまったんだけれど、なんか微妙だった。
今になってみたら腐が食い荒らしてる感じだけど、買った当初はアニメ化もなく書店の隅で「グロありホラー故に大々的に売れない良作」っぽく佇んでいて、当時小林泰三読んでてそういう作風を期待していたわけだけれど。
なんちゃって探偵ものっていうか、心霊にはしるでもなくミステリにはしるでもなく
ライトノベル」か「一般文芸」かって言われると「限りなくライトノベルに近い一般文芸」って感じの内容だった気がする。


そんなだから「角川がラノベ層を狙ったマーケティング」を信じるのにやぶさかでないんだけど、最近の小林泰三本がそんなイメージ。玩具修理者好きで全巻読んだんだけど、「自分の求める怖さがない」ってのが感想。もともとそういう作家で、自分の好きな短編だけ面白い面白いと読んでたんだっけ?なんか安直にラノベっぽい文章(上へまいりまぁす[ハァト])書いたり、バトル物に走ったり(前からあったといえばあったケド)、「けいおんなんて中身のねーのが流行るんだからやってらんないぜ!俺もオタク釣って一儲けしたい!」みたいな心理があるんじゃないかと邪推してる。


(「完全・犯罪」以降の新作にお金出すのは止めた。図書館やブコフにでも置いてあったら読んでもいいかなーって程度。同じ系統では「平山夢明」の小説が面白くて作家買いした。(「怖い話」シリーズじゃなくてあの人の書くフィクションが好き))