愛は いつでもそこにあるだわら。目に見えないだけで。

《小林泰三》密室・殺人  感想

小林泰三
月曜のこんな時間まで食い込んでしまった。
読み終えた。
短編集じゃなくて「密室・殺人」のみ収録。


ストーリーに関して。ネタバレ含む
ラストは小林泰三的だったな。
所々に出てくるオカルティックな描写は霊界云々と言う話に持っていくのかと思いきや
普通に現実でも起こりうるオチとなっている。
 電車内での不気味な老人達の会話の断片、亜細山伝説、奇妙な絵。
これらから霊的なものが取り付いたりして予言をトレースする形で話が展開するもんだと思ってたけど違った。


 頭の切れる女というのは黒髪ストレートのイメージがある。
シモヒラアヤメ、二見瑛理子、新藤礼都。描写はされてなかったと思うけど新藤礼都は黒髪ストレート。白いスーツとか着て冷たい目で他人を見てるに違いない。作中で完璧超人ではなかったことになってるけど、尋問の時に受けた印象はとても好きだ。
思い出したけど峰島由宇も。


P228-231の二度目のフラッシュバック、逆から読んでも文章になってるのが面白い。


変人で天才というのは、「変」が狂気のことを指していない場合飄々とした人ばっかだな。
四里川陣。学校を出ようの宮野秀策。


最後に礼都が普通の人っぽくなったのが残念だけど、
俺はああいうタイプが好きなんだと再確認。


密室・殺人 (角川ホラー文庫)