愛は いつでもそこにあるだわら。目に見えないだけで。

1Q84読み終えた

感想を書こう。
世間で話題になると「流行に乗った」と思われるのも嫌だし
かといって「僕は村上春樹全部読んだ上でいってるんですけどね」というと「村上春樹(笑)」と返されそうで嫌だ。


まあいいや。
売れてる→話題になる→面白い→面白いべき
みたいな強迫観念はひとまずおいといて自分の感想を書こう。


1Q84涼宮ハルヒシリーズと海辺のカフカネタバレあり
「面白かった?」
うーん・・。話は気になった。これからどうなるんだろう、と。
展開が気になるけどどうオチがつくかが気になった。
「気になった」し「引き込まれた」けど「面白い」わけではないかなあ。



気に入らないのは三つ
・「男」全てがレイプし暴力を振るうゴミ虫みたいにいわれていたこと
・主人公たちが自分勝手すぎる
・投げっぱなしジャーマン


「男」全てがレイプし暴力を振るうゴミ虫みたいにいわれていた
1Q84(2)途中までの感想
昨日書いたように、
1で女性差別を主張するために「男」をえらくこき下ろしてるのが気に入らなかった。
読んでる途中で「全部やったのはリトルピープルで、裁判官を気取った偽善者が殺人しているだけならいいのに」とか思ってた。



主人公たちが自分勝手すぎる
 天吾。2で昏睡状態の父親に自分の過去を語るシーンがあった。
こいつは人妻とセックスしていたけど
そこで「自分は女性を愛せない」というようなことを語っただけで不倫をしたことについてはなんとも思っていない描写だった。
ひどすぎる。旦那に満足していない妻に求められただけで自分に罪はないと思ってるんだろうか。
 青豆。
途中までは、青豆もクソだと思っていた(昨日の感想)けど、こいつはまだいい方かな。
よく考えてみたら、リーダーも誰かの意思で裁かれた訳ではないから。最初老婆が裁きの意思を持っていたとしても、青豆に殺す意思はなかった。「ぼろぼろになって死ぬべき」といい、これが正当な罰ならば、リーダーが取引をして今すぐ殺されたことは
青豆も正当な罰であるところの殺人者としての社会的裁きを受けずに自殺したことと同列であると思う。


犯罪者だけど「自分には正当な理由があるから」と自首しなかった青豆クズだなと思っていたけど、よくよく考えたらリーダーと一緒だからいいか。
でも自殺をする権利はあったとして、一環して自首しないスタンスをとった(というか考えもしなかった)のはやはり人として歪んでいる。偉そうに社会のゴミ掃除をしている立場だったけど、青豆もゴミだ。



投げっぱなしジャーマン
話が投げっぱなしで単に好奇心が満たされなかったことが気に入らないだけ。
このオチはハルヒっぽいなと思った。『同じ世界にいても、見ているものは違う』。
ハルヒにとっては世界は宇宙人もいない世界だけど、キョンにとっては長門は宇宙人で古泉は超能力者、そんな世界。
青豆は自殺をして死んだけど、天吾は「青豆を探そう」という。青豆が死んだ世界でも、そこには目的があり、希望がある。



海辺のカフカみたいに、一連の作業が全て完結してこれからに「続く」と終わるならいいんだけど、リトルピープルや「空気さなぎ(本)」とかさきがけの話を全部ほったらかしで終わるのは後味悪かった。
最後に救いがあったからいいけど。青豆はゴミだし死ぬべき人間だったから自殺してよかった。拳銃も発射された。








 英語圏で出版されるとき、リーダーは「leader」と「reader」どっちで訳されるんだろう。
最初はleaderで心を読んだ時にreaderっていうのかな。


 これで終わったものとして感想書いてたけど続くのかなあ。
上巻下巻表記じゃないけど

book3、book4…とエンドレスに続く未完の余韻が膨らむ。それでいいのだと思う。
1Q84/Paper moon - 葉っぱで、阿呆度・アフォーダンス

続きは出版されないけどこういう表記で余韻残すよ説

そういえば話が脱線しますが、村上氏の新作『1Q84』はネット上で「続編があるかないか」で議論されているみたいですが私は確実にあると思います。というのも「上下巻」ではなく「BOOK1」「BOOK2」という名で出版されているからであり、また、前者が「4月から6月」、後者が「7月から9月」と表紙にも書いてあることから、次は「10月から12月」、そして「1月から3月」というように全4巻で1年を描くことが容易に想像出来るからです。まぁ村上氏自身も「『ねじまき鳥クロニクル』より長くなる」と言っているわけですし。
『物語論で読む村上春樹と宮崎駿』 - asakura3の日記 「ポストモダンから遠く離れて」

風の歌を聴け」みたいになるよ説


続くんだったらこの先の終わり方でまた感想も変わるかもしれない。
でもなにも信用できないからなあ。アフターダークはあれで「長編」とかぬかしてたし。
帯を書いてるのは誰なんだろう。


とにかく男が全て犯罪者みたいないいようが不快だった。
これ読んで嬉々として男尊女卑に異を唱える奴がいたら本の角で殴ってあげたい。
 あ、曲聴こうか迷うな。
海辺のカフカで大公トリオ大絶賛だったけどそんなでもなかったからなー・・・。頭の中で「よくわからないけどいい曲」程度に想像しておくのが幸せか。